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よき風かな、、
2020.12.31 Thursday

今年2020年、さいごの日をガラスの話で締めくくれることをうれしく思う。

なんども見失いかけた、素材作りが再び軌道に乗り始めた。

きっかけは、小豆島から送られてきたオリーブの木の灰。

1年前に広島で開催された薪ストーブのイベントでの出会い、

小豆島から出展されていた「タネむすび堂 農園」さん

小豆島で、オリーブと果樹をメインに自然栽培される

おしゃべりしながら、とても心地いい雰囲気が伝わってきた。

オリーブの剪定枝が結構でるようで、それを薪にしてるということだったんで、いつかその灰を送ってもらえたら、、と約束して。

あれから1年、忘れかけていたオリーブ灰を送ってくださった

飛び上がる!を越えて、思わず涙がでた。

しばらく遠ざかっていたガラス試薬作り。

遠ざかってはいたけれど、

樹木を見るたびに「これはどんな色がでるのだろうか」とふと思い、

調合比率のことは折に触れて考え続けていた。

 

そして、今回送られてきたオリーブ木灰が私の背中をポンとおした。

気がつけば、

灰を再度焼成し、ベースとなるクリアガラスの調合を決めて、そこに割合比率を変えて色だしを何度もくりかえしていた。

試薬ではない、自然のまっすぐな発色に全身が震えたつのを感じた

 

さらに、発射がかかって

昨年わが畑で育てた『藍』を乾燥させて灰にしたものも色だししてみた。

藍は、比率を高くしても色味が強くなることはなく、

けれど、なんともいえないグレイッシュブルー

藍は、ガラスにしても碧いのか、、と(苦笑

しかも失透現象を起こしやすいということもわかった。

 

工房内がざわめくのを感じた。

これまでに山や野から採取してきた様々な樹木植物灰たちの声だ‼

よき風が吹いている

その風に乗ろう、かれらとともに。