今年2020年、さいごの日をガラスの話で締めくくれることをうれしく思う。
なんども見失いかけた、素材作りが再び軌道に乗り始めた。
きっかけは、小豆島から送られてきたオリーブの木の灰。
1年前に広島で開催された薪ストーブのイベントでの出会い、
小豆島から出展されていた「タネむすび堂 農園」さん
小豆島で、オリーブと果樹をメインに自然栽培される
おしゃべりしながら、とても心地いい雰囲気が伝わってきた。
オリーブの剪定枝が結構でるようで、それを薪にしてるということだったんで、いつかその灰を送ってもらえたら、、と約束して。
あれから1年、忘れかけていたオリーブ灰を送ってくださった
飛び上がる!を越えて、思わず涙がでた。
しばらく遠ざかっていたガラス試薬作り。
遠ざかってはいたけれど、
樹木を見るたびに「これはどんな色がでるのだろうか」とふと思い、
調合比率のことは折に触れて考え続けていた。
そして、今回送られてきたオリーブ木灰が私の背中をポンとおした。
気がつけば、
灰を再度焼成し、ベースとなるクリアガラスの調合を決めて、そこに割合比率を変えて色だしを何度もくりかえしていた。
試薬ではない、自然のまっすぐな発色に全身が震えたつのを感じた
さらに、発射がかかって
昨年わが畑で育てた『藍』を乾燥させて灰にしたものも色だししてみた。
藍は、比率を高くしても色味が強くなることはなく、
けれど、なんともいえないグレイッシュブルー
藍は、ガラスにしても碧いのか、、と(苦笑
しかも失透現象を起こしやすいということもわかった。
工房内がざわめくのを感じた。
これまでに山や野から採取してきた様々な樹木植物灰たちの声だ‼
よき風が吹いている
その風に乗ろう、かれらとともに。